作曲家の肖像画2007年05月05日 08時17分50秒

学校の音楽室に付き物なのが作曲家の肖像画。定番は、バッハ、ヘンデル、モーツァルト、ベートーベン。シューベルトやブラームスも並んでいるかもしれません。

バッハは銀色のパンチパーマ風長髪で(あれがカツラであったことを知ったのはだいぶ後のことです)、ベートーベンはもじゃもじゃ頭で目を剥いていて、こざっぱりしてお洒落な雰囲気のモーツァルトとは好対照。シューベルトはちょっと小太り気味(?)

作曲家とその作品に対するイメージに、この肖像画が少なからぬ影響をおよぼしているのではないか。最近になって、そんなことに気がつきました。

たとえばベートーベン。――苦悩しつつも、その苦悩を作品に昇華させた――などといわれても、結局は肖像画のイメージ(頭もじゃもじゃで眉間に皺を寄せている)と照らし合わせて「そうだ、そうだ」と頷いているだけなのではないか?

並んでいたのが写真ではなく肖像画であればこその“刷り込み効果”のように思います。

みなさま肖像画を描いてもらうときは、お気をつけください!

仙台市文化振興課長 斎藤恵子