千の感動その22007年05月12日 13時16分09秒

先日ゴールデンウィークの休暇で、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンに行って来ました。ジャズピアニスト小曽根真のガーシュインのラプソディ・イン・ブルーを聴くのが目的でした。この曲は、オーケストラ版、ジャズ・バンド版、2台ピアノ版、ピアノソロ版の4つの版があるということですが、今回聴いたのは東京都交響楽団と競演するオーケストラ版で、この組み合わせしか考えられないほど知友の関係にある井上道義の指揮でした。

Aホールほぼ満員の中ガーシュインのピアノ協奏曲とラプソディ・イン・ブルーの2曲のプログラムで、演奏は、期待にたがわずエキサイティングであるとともに繊細なニュアンスを随所に含む名演で、ドラムとジャズピアノのカデンツァはたまらないアクセントとなっていました。

終了とともに抱き合った小曽根と指揮者の井上2人、難しいソロパートを勤めたクラリネット奏者もかすむほどでした。

小曽根真は近年バーンスタインやガーシュインといったクラシックの分野でも活躍が著しく、2003年山形で行われた国民文化祭の開会式で小曽根真自作の「もがみ」というピアノ協奏曲を演奏・指揮したわけですが、その演奏が私に小曽根真という存在を強烈に印象づけたのも事実です。

エロル・ガーナーやコルトレーン、チック・コリアやオスカーピーターソンを聴いて育ったジャズ世代の私としては、ジャズとクラシックの共存は大変うれしい現象です。

仙台のクラシックフェスティバルでも、ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーが検討されていて楽しみなことです。どんなピアニストが登場するか注目してください。

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン今回のテーマは、「民族のハーモニー」ということで、幅の広い音楽が展開されていました。主催者の坪田さんによると、昨年の70万人を超える勢いとのことです。

今年の「せんくら」も仙台の秋を彩る大きな音楽祭に成長することを願いつつがんばりましょう。

志賀野桂一