仙台フィルハーモニー管弦楽団(1)2007年07月08日 10時25分31秒

仙台の皆さん初めまして。この4月より仙台フィルの演奏事業部長を務めています松本伸二と申します。よろしくお願いいたします。

誰もが、人生の転機というものを持っていらっしゃると思います。私にとって昨年の「せんくら」が、それでした。

昨年の今頃は、私はある出版社で舞台芸術の入門書を作っていました。その関係で、ふらりと「せんくら」の取材にきたのです。3日間で101回のコンサートがどのように行なわれるのか、また、仙台市民の方々が音楽を楽しんでいる様子を、この目と耳で確かめたかったのです。地下鉄車内でプログラムを抱えた多くの人を見かけたとき、あるいは地下鉄駅構内に流れる生演奏の音楽を聴いたとき、ふと以前、耳にした「楽都・仙台」という言葉を思い出しました。最後の演奏会の終了後、旧知の仙台フィルの楽員の人たちと旧交を温めました。その席で、来年(つまり2007年)の3月で演奏事業部長が辞めることになっており、後任を探しているという話が出ました。「では、私も候補者の中にいれておいて」と、それとなくいいました。その私が、いまは、「せんくら」の主催者の一員でもある仙台フィルに席を置いているのです。人生の転機は、いつ訪れるかわかりませんね。

さて、個人的なことはこの辺にして、本題の「せんくら」に移りましょう。

チラシをご覧になると、3日間に101回の演奏会がぎっしりと詰まっています。今年は、仲間の山形交響楽団が参加するのも、うれしいことです。みなさん、どれを聴こうか迷われるかもしれません。しかし、ご安心下さい。どのコンサートも気軽に楽しめる内容ばかりです。同じ会場にどっしりと腰をすえて、あるいは、弦楽器だけ、ピアノだけを求めて、会場を移り歩くなど、楽しみ方はいろいろあります。あなたなりの楽しみ方が、きっと見つかるはずです。チラシにも「楽しみ方あれこれ」が載っています。この機会に、いろいろな音楽にふれてみてはいかがでしょう。主催者の一員として、「せんくら」が、クラシック音楽をより身近に楽しむきっかけになればと願っています。

仙台フィルが演奏するプログラムについては、明日から登場する楽員が、鑑賞の参考になるコメントを書きますので、そちらのほうをお楽しみ下さい。

それでは「せんくら」で皆さんにお目にかかりますことを楽しみにしております。今年は、最後の演奏会で、会場の皆さんと一緒に「威風堂々」で共演する楽しい企画もあります。なお、仙台フィルの演奏は、すべてイズミティです。ご注意下さい。

また、仙台フィルでは、「せんくら」のプレ企画として8月1日に仙台市青年文化センター・コンサートホールで「気軽にクラッシック」というタイトルの演奏会を、午前11時からと午後2時からの2回行ないます。様々な国の音楽を集めたプログラムとなっており、演奏を聴きながら世界旅行が出来ます。このプレ企画で、「せんくら」の雰囲気をいち早くお楽しみになられてはいかがですか。詳しくは、仙台フィルのホームページをご覧下さい。(http://www.sendaiphil.jp/

松本伸二(仙台フィル管弦楽団演奏事業部長)

村上満志(1)恥ずかしながらの「昔話1」2007年07月08日 10時26分46秒

今年4月から小田急線「新百合ヶ丘」駅、徒歩4分の場所に大学まるごと引越した「昭和音楽大学」で講師をしている。

恥ずかしながら、そろそろ暦が還える年近くまで生きてきて、自分の生活の一部とはいえ、このような新居での生活に遭遇出来るとは思いもよらなかった。

人生の成行きで大学を2つ卒業してしまった。1つ目の大学は山陰の古都、松江にある島根大学。この大学を卒業した年、私の卒業を見計らったかのように(まさか!!)この世のものとも思えぬ景観を呈していた学生寮が取り壊され、立て直された。

それから4年後、2つ目の大学、東京芸術大学においても、もと「陸軍練兵場の宿舎」だった、殆ど臭うような香り高き学生寮が、またしても私の卒業と同時に立て直された。

時を経て、自分の住居を購入した時も、恥しながら中古住宅。事程左様に新築の建物に縁のなかった私が、新築なった校舎で学生達と一緒に勉強出来る喜びを満喫している。

大学も学生もそして自分も、何かを変えられるかな?!