山下洋輔(4)2007年09月26日 09時30分41秒

自分のコンチェルトを書くなんて大言壮語したのには実は理由があるんです。1998年公開の今村昌平監督の映画「カンゾー先生」の音楽をやったのですが、この時に共同作業をしてくれたのが、当時すでに気鋭の映画音楽作曲家で編曲家だった栗山和樹さんでした。小編成ながら弦のアンサンブルを使いジャズバンドも使って作った音楽は、毎日映画音楽コンクールで最優秀賞になったり、日本アカデミー賞の優秀賞をもらったりしました。この時に栗山さんにオーケストラのことを含めて色々なことを教わりました。その年の内に「ラプソディ」公演のアンコールピースとして「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー」をオーケストレーションしてもらい、デビッド・カンゼル指揮のシンシナティ・ポップスでやったりしています。つまり、オペラシティから2000年の話が来たその頃は、作曲や編曲やオーケストラについて自然に猛勉強をしていて何か手応えも感じていた時期だったんですね。「カンゾー先生」の興奮の余波があり、それからこれも絶対関係あると思いますが、その年、我が愛する「横浜ベイスターズ」が25年ぶりに優勝するという大事件があって、もうこれは脳天炸裂「何でも出来る妄想」のガイキチになってしまったのも当然だと思われます。

 それから一年余の後、果たして曲はできたのでしょうか。以下次回。