あんさんぶる であるとあるで(2)「谷川さんとのこと」 ― 2007年08月20日 10時14分42秒

私が谷川俊太郎さんと初めてご一緒させていただいたのは、知る人ぞ知る戸隠のカフェ「チェンバロ」のコンサートです。大自然とおいしい食べ物に囲まれたこのコンサートがあまりに心地よかったので、東京でもぜひ!ということになり、次の年に「詩的に音楽会inさんちゃ」を企画しました。三軒茶屋の世田谷パブリックシアターが満員になるほど盛況で、俊太郎さんと、今は亡き岸田今日子さんのやりとりが可笑しくも心温まる楽しい会だったと思います。あの時はお二人で歌も5曲位歌われました。
賢作さんとはその後、俊太郎さんのご紹介で共演し、CD制作、コンサート等、いつも新鮮な気持ちで参加させてもらっています。
賢作さんは言うまでもなく、谷川俊太郎さんのご子息であらせられます。
私たちと同年代、見た目も中身もHOTな優しいジャズマン。ご本人曰く、クラシック音楽家とのお付合いは今まであまりなく、オーボエ、ファゴットなんていう楽器を吹くおともだちは初めてだそうですが、クラシック界でもあまり一般的でない木管四重奏という編成の曲作りを難なくこなし、シンプルなのに個性的なメロディーをさらっと作るメロディーメーカーとしての才はただものではありません。
そんな谷川親子の共演は、ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、ホントにジャズのセッションのよう。何でもござれという余裕が、うらやましいかぎり。「世界的詩人」に遠慮なくポンポンからめるのはご子息ならではのワザでしょう。
今回の「ことばあそびうた」では特にそのあたり、絶対に面白いのでぜひ聴いて欲しいです。お子さんにも大ウケ間違いなし。(歌もありかも!)
「家族の肖像」は糸井重里さん絶賛、自分でもCDを聴いて泣きました。自分で泣くなよ!と言いたいところですが、これが毎回気をつけないと泣けて吹けなくなる部分があり、要注意です。詩は「家族」ということでわかりやすいが奥が深く、曲は懐かしく美しく谷川賢作の最高傑作だな、とひそかに私は思っているのですが・・・
めでたくも2日間とも売り切れとのこと、ばんざーい!
お客様のおかげで平井プロデューサーと私のクビがつながりましたよ。
[今日の写真]チェンバロでのリハーサル。岸田今日子さんと、左は作曲家の吉川和夫さん。
-- 草刈麻紀
賢作さんとはその後、俊太郎さんのご紹介で共演し、CD制作、コンサート等、いつも新鮮な気持ちで参加させてもらっています。
賢作さんは言うまでもなく、谷川俊太郎さんのご子息であらせられます。
私たちと同年代、見た目も中身もHOTな優しいジャズマン。ご本人曰く、クラシック音楽家とのお付合いは今まであまりなく、オーボエ、ファゴットなんていう楽器を吹くおともだちは初めてだそうですが、クラシック界でもあまり一般的でない木管四重奏という編成の曲作りを難なくこなし、シンプルなのに個性的なメロディーをさらっと作るメロディーメーカーとしての才はただものではありません。
そんな谷川親子の共演は、ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、ホントにジャズのセッションのよう。何でもござれという余裕が、うらやましいかぎり。「世界的詩人」に遠慮なくポンポンからめるのはご子息ならではのワザでしょう。
今回の「ことばあそびうた」では特にそのあたり、絶対に面白いのでぜひ聴いて欲しいです。お子さんにも大ウケ間違いなし。(歌もありかも!)
「家族の肖像」は糸井重里さん絶賛、自分でもCDを聴いて泣きました。自分で泣くなよ!と言いたいところですが、これが毎回気をつけないと泣けて吹けなくなる部分があり、要注意です。詩は「家族」ということでわかりやすいが奥が深く、曲は懐かしく美しく谷川賢作の最高傑作だな、とひそかに私は思っているのですが・・・
めでたくも2日間とも売り切れとのこと、ばんざーい!
お客様のおかげで平井プロデューサーと私のクビがつながりましたよ。
[今日の写真]チェンバロでのリハーサル。岸田今日子さんと、左は作曲家の吉川和夫さん。
-- 草刈麻紀
前橋汀子(2) ― 2007年08月20日 10時16分36秒
こんにちは。前橋汀子です。
今日は、チャイコフスキーの「メロディ」について、触れたいと思います。
この曲はチャイコフスキーが1878年にヴァイオリンとピアノのために作曲した「懐かしい土地の思い出」という組曲の中の1曲です(「瞑想」、「スケルツォ」、そして「メロディ」の全3曲)。ピアノの穏やかな伴奏に、ヴァイオリンが3拍子の美しいメロディーを奏で、お互いに響き合いながら静かに終わりに向かう幻想的な曲調です。
この組曲のタイトルにある「懐かしい土地」というのは、1877年にチャイコフスキーが結婚の破綻から逃れ療養していたスイスのレマン湖ほとりにある風光明媚な小さな町「クララン」といわれています。この地ではチャイコフスキーの代表作であるヴァイオリン協奏曲も作曲されています。
実はクラランには、私の師で20世紀を代表するヴァイオリニストのジョセフ・シゲティ先生が住んでおられたので、私もかつてはクラランに住んでいたことがあります。
当時、チャイコフスキーが滞在していた場所は、今ではモダンなホテルが建っています。そのホテルの玄関には「1878年チャイコフスキーがヴァイオリン協奏曲をここで作曲した」と書かれたプレートが飾られているのです。
それでは、また明日。
前橋汀子
今日は、チャイコフスキーの「メロディ」について、触れたいと思います。
この曲はチャイコフスキーが1878年にヴァイオリンとピアノのために作曲した「懐かしい土地の思い出」という組曲の中の1曲です(「瞑想」、「スケルツォ」、そして「メロディ」の全3曲)。ピアノの穏やかな伴奏に、ヴァイオリンが3拍子の美しいメロディーを奏で、お互いに響き合いながら静かに終わりに向かう幻想的な曲調です。
この組曲のタイトルにある「懐かしい土地」というのは、1877年にチャイコフスキーが結婚の破綻から逃れ療養していたスイスのレマン湖ほとりにある風光明媚な小さな町「クララン」といわれています。この地ではチャイコフスキーの代表作であるヴァイオリン協奏曲も作曲されています。
実はクラランには、私の師で20世紀を代表するヴァイオリニストのジョセフ・シゲティ先生が住んでおられたので、私もかつてはクラランに住んでいたことがあります。
当時、チャイコフスキーが滞在していた場所は、今ではモダンなホテルが建っています。そのホテルの玄関には「1878年チャイコフスキーがヴァイオリン協奏曲をここで作曲した」と書かれたプレートが飾られているのです。
それでは、また明日。
前橋汀子
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