あんさんぶる であるとあるで(5)「アンサンブルって何だ?」2007年08月23日 09時21分32秒

さて10月6日のワークショップでは、今までにない斬新な試みに挑戦します。フランセの木管四重奏曲という、おしゃれで超難しい曲を演奏しながら
アンサンブルの極意に迫ろうというもの。今、オーボエの庄司さんがねじりはちまきで脚本を書いています。

この脚本家、多忙のため筆は遅い、その上注文は多い、凝り性、ときている。役者が要求に応えられるかどうか怪しいところです。

以下は、少々おかたいのですが、脚本家によるキャッチコピーです。

「近年、中高生や大学生をはじめ社会人の多くのアマチュアの演奏家たちが器楽によるアンサンブルを楽しんでいます。今回は今までなかなか覗くことの出来なかったこのアンサンブルを作る過程を分析してみます。それぞれまったく違う個性を持った人間と、似たようでまったく異なる特性を持った楽器がどのように融合しまたそれぞれの存在感を示すか?もしかするとこの小さな編成で起こりうる様々な問題は昨今の社会問題~家庭、社会生活、政治、自分勝手になり始めたといわれる現代人、いじめ、国際問題の解決のヒントになるかも知れないのです。」

おおげさな・・・!と思われるかもしれませんが、いやいや、ホントにこんな小さなアンサンブルでも社会の縮図のようなもの。結局は人間同士の関わりあ
い、人と人とのコミュニケーションにほかならないのです。

そういう意味では、楽器をやっている人いない人に関係なく、広く一般の方にもお越しいただきたいワークショップです。もしかしたら会社の上司と、あるいは学校の友だちと、奥さんと、ダンナさんと、うまく付き合うヒントが隠れているかもしれませんよ。

なんと言ってもこのワークショップは無料!!!です。「せんくら」の中でも数少ないタダ!の公演に選ばれたのです。どうか今すぐ葉書で申込を! タダなのにお客さんが来なかったら情けないですものね・・・

[今日の写真] 行き詰まる脚本家S氏。

-- 草刈麻紀

前橋汀子(5)2007年08月23日 09時28分54秒

こんにちは。

今日はフランクの「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」について。

セザール・フランクは1822年12月10日ベルギーに生まれ、1890年11月8日パリで没した近代フランスの大作曲家。彼は同時に優れたオルガニストでもあり、フランスのバッハと称えられています。

フランクの作品ではニ短調の交響曲とこのイ長調のヴァイオリン・ソナタが最も有名。
ヴァイオリン・ソナタは彼の代表作のひとつで、1886年、死の4年前、64歳のときに作曲され、当時の大ヴァイオリニストで親友だったイザイの結婚に際しお祝いとして捧げられました。
4つの楽章からなり、各楽章とも第1楽章の冒頭に現れる短い動機によって統一されています。

「せんくら」では全4楽章の中より、第1・2楽章を演奏いたします。

・第1楽章 アレグレット・ベン・モデラート イ長調 8分の9拍子 
 ソナタ形式の展開部のないもの。第2楽章への導入部のような役割を占めている。
・第2楽章 アレグロ ニ短調 4分の4拍子
 第1楽章の主題のモティーフを旋回した動機が全体を貫いており、激しい性質を持った力強い楽章。

前橋汀子