グリーン・ウッド・ハーモニー(3)2007年07月31日 09時43分55秒

<コルボさんと今回の第九のソリスト、うしろ姿のヴィトマーさん>


「主な共演者」 副指揮者兼コンサートマスター 渡辺まゆみ

私が入団した1978年、すでにGWHは歴史のある合唱団でした。初めて練習に行ったその日、ごそっと楽譜を渡され、“さすが、仙台の歴史ある合唱団は違う!”と意欲を掻き立てられました。

今にして思うと、あの年は特別の年だったようです。6月末の定期演奏会では客演が関屋晋先生、7月にはヘルムート・リリング氏が来仙して開かれた「コーラス・ワークショップ」に参加、さらに8月から常任指揮の今井邦男先生が1年間の英国留学で留守になるという激動の年でした。今井先生が留守の間は大泉勉先生が指揮をして下さいました。

このような時期に入団し、はからずも短い期間に何人もの素晴らしい先生方の指揮で合唱が出来たことは幸運だったと思っています。

現常任指揮の今井邦男先生は1974年からお願いしていますが、それ以前には、常任指揮者として福井文彦先生、岡﨑光治先生、海鋒博美先生、中野貢治先生を、そして客演には福永陽一郎先生をお迎えしています。今井先生就任後も、節目の定演には客演指揮者をお願いしてきました。
 
‘81松原混声合唱団とのジョイントで再び関屋先生、‘87黒岩英臣先生のモツレク、‘88にはヘルムート・リリングさんの「ヨハネ受難曲」(仙台バッハ・アカデミーのコンサートで)、‘94、‘95髙田三郎先生の「水のいのち」他、‘96ミッシェル・コルボさんと「ロ短調ミサ曲」やモンテヴェルデイのミサ曲、‘99皆川達夫先生のジョスカン・デ・プレ「パンジェ・リンガ」、‘01辻正行先生とブラームス「愛の歌」などと枚挙にいとまがありません。

おおらかで繊細な音楽作りの関屋先生、穏やかなお人柄から出てくる熱い指導の黒岩先生、エネルギッシュで温かい反面、凄まじく集中した指揮の髙田先生、豊かな知識と経験そしてウイットに富んだ皆川先生、温かく全員を包み込む辻先生、どの先生から、音楽とともにたくさんのものをいただきました。

なかでも、仙台バッハ・アカデミー10周年記念で来仙したミッシェル・コルボ先生に私たちの定期演奏会を指揮していただけたことは、今でも信じられないほどの大きな出来事でした。コルボ先生は丁寧で具体的な練習で(よく歌ってくださいました)、私たちの力不足にも粘り強く指導して下さいました。練習の合間には団員の中に入り気さくに声をかけてくださったり、肩を揉む団員にニコニコと目を細めたり、短い期間にたくさんの忘れられない想い出ができました。(写真はコルボさんと今回の第九のソリスト、うしろ姿のヴィトマーさんです。)

また、ピアニストでは在仙の多くの方々と共演したほか‘03‘04に第1回仙台国際音楽コンクール優勝者のジュゼッペ・アンダローロさんそして今回の土田さんとの共演も実現しています。

それから、仙台出身で在京のソプラノ歌手清水明子先生には30年にわたって発声指導をお願いしています。団員の平均年齢上昇や年齢差拡大が確実に進行している団に、豊かな経験に裏打ちされた指導をいただき、経験や老若男女を問わず技術や精神面を支えていただいています。

このように創設以来たくさんの素晴らしい先生方にご指導いただいてきました。そして、先輩をはじめこれまでGWHに関わってくださった皆様、GWHの演奏会を聴いてくださった方々、数え切れないほど多くの皆様のお陰で、現在こうして私たちが合唱を楽しんでいられることに感謝するとともに明日に向かってまた一歩、皆で踏み出さなければと思う今日この頃です。

・・・GWHのステージまであと68日・・・・・・

谷川賢作の股旅日記(3)2007年07月31日 09時46分13秒

7月20日(金)瀬戸大橋をこえて、四国の地へ。わーいうどんだ、うどんを食うぞ~。その前に今日は、「坂出市立中央小学校」で学校公演。1年生から6年生までの全校生徒、それに先生、父兄の方々。大勢の熱気につつまれる体育館に冷房装置がないと、きゅうきょ「氷柱」をピアノの前にセットしてくださる。この心づかいがうれしい。

「なにを聴かせてくれるのかな わくわく」と見守るつぶらな瞳でいっぱい。「ぼくらのやってるのはジャズという音楽で、こういうメロディとコードネームが書かれている紙一枚で、演奏するみんながルールを作って自由にやるんだよ」懸命に力説する私(写真参照)だが、やはり言葉より、演奏の一音にまさるものはなし。♪ふわあ~とハーモニカの最初の一吹きがみんなの気をあっというまに集める。誰でも知ってる曲をやったほうがいいかなと、「となりのトトロ」を演奏するが、「こども向け」のつもりで「わかりやすく」なんて考えても、そんなのは魂がはいってなくて、結局のところは、いつもとかわらないばりばりアドリブ全開演奏。でも、なにかを感じてくれたかな。きっとそう思う。

途中「質問コーナー」を作ってみた。最初、もじもじしていたこどもたちも、一人が思いきって手をあげると、その後はどんどん。「好きな歯はどれですか?」「へっ?歯 歯ですか、、、考えたことなかったなあ みんなまだ乳歯のほうが多い?歯は大切にしようね」ありゃりゃ答えになってないか。でも、こんなおもしろい質問もこどもならでは。

「一番好きな曲はなんですか?」「1曲や2曲じゃあ決められない 100曲くらい 言っていい?」楽しいやりとりが続く。続木力さんの実家がパン屋さんで(京都、進々堂さんです)当初、立派なパン職人になるべくフランスへ渡ったのだが、日本に帰ってきた時には「立派なハーモニカ演奏家」になっていたという話がうけまくる。なにか、これだ!

というものを見つけられるといいね、みんな。おじさんたちは応援してるよ!がんばれ~